昨年5月、(株)不二WPCから食品、医薬品、化粧品向けの事業を分社化して設立されたサーフテクノロジー。同社では技術人員を増強し、金属表面改質技術「マイクロディンプル処理」(以下、MD処理)などのさらなる進化を目指して開発を続けている。
エンドカッターへのMD処理で
「高価なため交換頻度を減らしたい」というユーザーの声が多いエンドカッター(ギザ刃)は、MD処理により表面が硬くなることで、欠け抑制対策になり、寿命も延長できるようになる。また、ポリエチレン(PE)などのフィルムかすの付着抑制や洗浄性向上が得られるほか、洗浄が容易になることで労働災害リスクの軽減にもつなげられる。
ショットピーニング(衝突法)の一種であるMD処理は、微粒子を用いて超高速での投射を行うことで金属表面を改質する技術で、フッ素コーティングの代替として多く導入されている。例えば、ふるい網などにMD処理を施せば、粉体付着が抑制されて歩留まりが向上するほか、洗浄性が向上し異物混入の防止にもつなげられる。脱脂粉乳や粉ミルク、コーンスターチ、抹茶などの微粉末でも大きな効果が得られる。また、最近の実験では大腸菌や黄色ブドウ球菌に対する抗菌効果も確認されている。