常温では高粘度あるいは固形化して移送できない、かつ温度に敏感な食品や食品材料を変色、変質させることなく安全に加熱や保温を実現する方法が食品加工業界では求められている。そんなニーズに応えられるのがマイセック電気加熱システム。用途例として液糖・チョコレート・油脂などのタンクや配管の温度管理などを行っている。
同社の強みは、例えば外気温O℃でタンク中の液糖を35℃にしたい場合、どれだけの電力が必要か熱量計算を行い、最適な電気ヒーターの選定、設計、製作、施工工事までをトータルで手掛ける点。制御盤製作、保温工事にも対応可能だ。
熱風を使った解凍装置「マイ・ホットエアーボックス」発売
ドラム缶1本を丸ごと温められるマイ・ドラムヒーターの製造において高評価を得る同社は2019年6月、軽量で組み立て簡単な循環熱風ボックス「マイ・ホットエアーボックス」を発売。食品工場の多くは温水や蒸気などを利用し冷凍原料を解凍しているが、結露やカビの発生のほか、熱湯使用によるやけどのリスクもあり、より安全に解凍作業ができないかという要望が寄せられていた。断熱板の厚さは20㎜と薄いながらも、グラスウールの厚さ50㎜相当の保温力を有する(断熱板1枚当たりの重量は約2.5kg程度で、1台に付き10枚使用)。ドラム缶で最大4本、1000ℓ仕様のIBC(中型容器)で1台収納可能、内装の耐熱温度は120℃。最適な熱風発生機の選定も行っている。