環境対策・リサイクル
「ばっ気」の常識を変える新発想の排水処理
重力式酸素溶解装置
「DO-MAX Falls 150t」

重力式酸素溶解装置「DO-MAX Falls 150t」(左:前側 右:後側)

 活性汚泥法による排水処理施設のばっ気槽は、好気性微生物の増殖と汚泥の攪拌(かくはん)のためにブロワーで酸素を圧縮して送り散気管で噴出するエアレーションを要する。安原環境テクノロジーは、排水基準をクリアするためのばっ気の調整やコストの悩みに応え、従来のばっ気とは全く異なる発想で自然界の河川水の浄化システムを具現化した。重力式酸素溶解装置「DO-MAX Falls」(2018年特許取得)は、装置内に滝のような現象を起こす構造を設け、上方から下方に廃水を落としながら酸素を溶解させ、ばっ気槽の溶存酸素を増やす。ブロワーのような縦方向の対流で汚泥を攪拌せずに槽底部まで酸素を行き渡らせ、余剰汚泥を減少させる。養殖用を経て19年に廃水用として販売を開始している。

ランニングコストとCO2排出量を大幅に削減

 装置自体は電力の代わりに自然の力「重力、遠心力、負圧差」を動力とし、水中ポンプに接続することで稼働する。出力0.25kWの水中ポンプで出力7.5kWのブロワーと同等以上の性能を発揮するため、電力コストとCO2排出量を大幅に削減できる。送水するポンプと配管があれば新たな設備は不要。約50kgと軽量で運びやすく、生産を止めずに2時間程度で設置でき、静音で臭気も拡散しない。  
 同社は1968年の創業以来培ってきた給排水などの設備工事の技術を生かし、排水設備全体の改善提案も行っている。要望があれば自社研究室で現物の廃水を試験し、同装置が有効か検証する。今回、本誌特集を記念して6・7月号対象期間(6月1日~7月31日)に廃水調査無料キャンペーンを実施する。また、試してみたいユーザー向けにレンタル機を1カ月限定(5万円、送料別)で貸し出している。
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DO-MAX Falls稼働時溶存酸素増加実験動画

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