エイブルの技術で今年一番注目されているのが、高負荷メタン発酵処理装置「UASB-TLP」を使ったメタン発酵(嫌気性処理)だ。最大のセールスポイントは「工場排水が利益を生む」こと。UASB-TLPを使った処理工程で発生するメタンガスをガスホルダーにため、このガスでコジェネレーション発電し、できた電気を売電するというもの。これまでの「安定的にいかに低コストで確実に処理できるか」という排水処理の位置付けを大きく変えることも可能だ。売電価格についても、太陽光発電によるものがFIT 固定価格買い取り制度の終了に伴って価格が下がっているのに対し、メタンガスを使ったバイオマス発電ではFITが有効なため、20年間安定した価格で売電できる。例えば、CODCr=2万mgの排水100?/日から630m3のメタンガスを発生させ、それをコジェネレーション発電した場合、1日当たり2000kWの電力を作り出せる。この電力を39円/kWhで売電すれば、計算上、年間約2000万円の売電利益を得られる可能性がある。つまり初期投資をして処理装置を導入しても、10年スパンで償却も可能になるのだ。
楕円板脱水機「Kヴァル」や
排水処理技術に定評のある同社では、ほかにも排水処理関連のさまざまな機器を取り扱っている。金属加圧板と楕円板を使用した新しい脱水機構を有する「Kヴァル」は、低コスト化(特に低メンテナンスコスト)と高い処理能力の両立に成功した楕円板脱水機だ。
同社自慢のBOD処理装置「回転児雷也」は、槽内に表面積の大きな担体を充填して担体表面上で微生物を保持する固定床式排水処理装置。既存設備の能力増強に効果的で、活性汚泥槽の前段に設置すれば、糸状性のバルキングを抑制する効果を発揮し、排水処理装置の安定運転に貢献する。汚泥発生量が少なく油分処理能力も高いため、下水放流の場合には同装置のみで処理することもできる。
需要量の季節変動が大きい食品工場には、加圧浮上装置「Super-DAF」が最適だ。同装置と薬剤を用いた凝集処理は小型装置でできるため、設備費を比較的低く抑えることができる。また、処理に余力が生じた場合には加圧浮上設備を停止して運転費を抑制させられる一方、万一、生産設備でトラブルが発生して排水設備に過大な負荷が流入した場合でも、加圧浮上設備の運転を調整することで、排水処理システム全体の許容度を上げることができる。
楕円板脱水機「Kヴァル」や
BOD処理装置「回転児雷也」にも注目
排水処理技術に定評のある同社では、ほかにも排水処理関連のさまざまな機器を取り扱っている。金属加圧板と楕円板を使用した新しい脱水機構を有する「Kヴァル」は、低コスト化(特に低メンテナンスコスト)と高い処理能力の両立に成功した楕円板脱水機だ。同社自慢のBOD処理装置「回転児雷也」は、槽内に表面積の大きな担体を充填して担体表面上で微生物を保持する固定床式排水処理装置。既存設備の能力増強に効果的で、活性汚泥槽の前段に設置すれば、糸状性のバルキングを抑制する効果を発揮し、排水処理装置の安定運転に貢献する。汚泥発生量が少なく油分処理能力も高いため、下水放流の場合には同装置のみで処理することもできる。
需要量の季節変動が大きい食品工場には、加圧浮上装置「Super-DAF」が最適だ。同装置と薬剤を用いた凝集処理は小型装置でできるため、設備費を比較的低く抑えることができる。また、処理に余力が生じた場合には加圧浮上設備を停止して運転費を抑制させられる一方、万一、生産設備でトラブルが発生して排水設備に過大な負荷が流入した場合でも、加圧浮上設備の運転を調整することで、排水処理システム全体の許容度を上げることができる。