Presented by 日本食糧新聞社

生協特集

区切り線

日本生協連 商品開発とリニューアルで組合員関与深める

生協にとってPB商品であるコープ商品は生命線の一つだ。日本生活協同組合連合会と各地の事業連合・生協とコープ商品を統合化し、他の小売業に負けない品質、価格帯で展開しているが、組合員の意見を反映しなければ、生協らしさが失われかねない。

1990年代初期まで各地の生協などでは独自にPB商品を開発するのが主流だった。組合員が商品開発の委員になって、職員とともに食品メーカーを訪問して、学習してPB商品の見直し、開発を行ってきた。

2000年代になってから日本生協連のコープ商品と各地の事業連合・生協のPB商品で統合。品質や価格面での競争力を高めた。国産の原材料にこだわるパルシステム連合会のPB商品や、大手事業連合の地産地消のPB商品を除いて、日本生協連コープ商品に統合が進んでいる。

日本生協連はコールセンターに寄せられる意見、組合員による評価なども商品開発、リニューアルに活用していたが、組合員の関与がさらに必要とする意見があって、11年から組合員の関与を深めてきた。

コープ商品の開発、リニューアルへの組合員参加は(1)利用(購入)(2)コールセンターに寄せられる意見(3)組合員が会合で試食した上でのモニタリング(4)ルールや政策決定--の4通りに整理。有力な16生協などの組合員がルールや政策を定め、その方針に沿って商品開発、リニューアルにつなげる。モニタリング会合は年間380回に及んだ。

日本生協連コープ商品は食品3200品目、そのほか日用雑貨などが600品目で、12年はそのうち1200品目を見直した。そのうち実際にリニューアルしたのは65%までに及んだ。

毎年、コープ商品の3分の1程度は見直しをかけていく。今後は、消費増税への対応に加えて、さらに組合員の意見が反映できる方法を検討中だ。


・競争力をつけてきたコープ商品 本紙お薦め商品


吸油の少ないパン粉200gの商品画像「吸油の少ないパン粉 200g」
ごぼうサラダ100g×2パックの商品画像「ごぼうサラダ 100g×2パック」

日本生協連コープ商品は派手にPRしているわけではなく、各生協の店舗や宅配など限られた販売チャネルでしか扱っていないため、あまり知られていない。他の小売業よりも安いコープベーシック、健康、産地・製法などにこだわったコープ商品の中で本紙がお薦めする商品を紹介する。記載内容は日本生協連がインターネット上で公表している商品仕様書による。

 
●吸油の少ないパン粉 200g
商品特徴=コープパン粉(中目)と比べ、約25%のフライ油をカットできる。油っぽくない、サックリとしたフライ料理が楽しめる。健康志向の消費者に向けたこだわりコープ商品。
主な原材料の産地=アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本など
販売地域=全国
 
●ごぼうサラダ 100g×2パック
商品特徴=国産のゴボウとニンジンを使用したマヨネーズ味のゴボウサラダ。いりごま、すりごま、練りごまを使い、 ごまの風味が豊か。価格競争力をつけたコープベーシック商品。
主な原材料の産地=ゴボウ(日本)、ニンジン(日本)、鶏卵(日本など)、ごま(トルコ、中国、中南米、アフリカなど)
販売地域=全国
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