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生協特集

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コープふくしま 厳しさの中に光明 販売チャネル工夫し他県での購入増やす

福島県伊達市の中学生が開発した柿、桃、リンゴゼリーの画像福島県伊達市の中学生が開発した
柿、桃、リンゴゼリー

福島県産の農産物への風当たりは依然として厳しいが、もともと福島県の農産物の品質は高いため、コープふくしまなどは販売チャネルの工夫により、他県での購入を増やしてきた。光明が確かなものになっている。

コープふくしまの宅配事業での福島県産米の扱い比率は、2010年度は金額ベースで2%減、11年度は3%減、12年度は44%減と大幅にダウンし、13年度は33%減と持ち直した。もともとコメどころである福島県産を中心に品揃えしていたが、放射能の影響が出ている。

コープふくしまの担当者は「外部被ばくもあり、子どもを持つ母親などが少しでも被ばくする可能性を排除しようとして、県産米を選ばない」と見る。神経質な組合員にも対応するために北海道産のコメなどを品揃えすることで対応した。組合員の不安に応じているのだ。


米売り場の画像福島県産多いが、北海道産も陳列
(コープふくしま店内)

福島県産の農産物や加工品は各地の生協が扱っているが、特にコープふくしまが加盟する東北サンネット事業連合は11年度から福島県産品をセット品として秋田、青森、岩手、宮城、山形の各県の生協で宅配事業で販売している。2年間で東北の生協組合員が23万7000個を購入した。東北サンネットは13年度もこの取組みを継続。ボックスには3種類以上の野菜が5点入って680円。2月末からほぼ3ヵ月で3万個を超える利用があった。

コープふくしまはJA全農福島など生産者の協同組合と連携して地産地消ふくしまネットを運営、11年から桃の詰め合わせをインターネットなどを使って販売。今回は新たに「伊達の恵ゼリー」を販売。経済協力開発機構(OECD)の支援を受けて、福島県伊達市の中学生と、JA伊達みらいが共同開発した。桃、柿、リンゴのゼリー75gが合計9個入った。税や送料込みで2500円と少し高いが、福島県の高品質の果実が味わえる。

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